当館に度々お越し頂いている顔馴染みのお客様の中に、大港にお住まいの私の高校の大先輩である御夫婦がいらっしゃいます。
2人で丁度1000円で入浴が出来て、「伊勢うどん」を食べて帰るのがお気に入りだと話す大変仲の良い御夫婦です。
その御主人に、銭湯のはじまりは伊勢出身の「伊勢与市」なる者が、江戸に作った湯屋(ゆうや)がはじまりだとお教え頂きました。
銭湯の店主としては、もう少し知っておくべきだと思い、ちょっと調べてみる事にしました。
銭湯のはじまりは、江戸の町作りの為出稼ぎに来ていた伊勢出身の与市が、天正19年(1591年)の夏頃に銭瓶橋(ぜにがめばし)(現在の東京都千代田区丸の内)付近で開業させた蒸気浴によるものが銭湯のはじまりらしい。入浴料は永楽銭1文で、珍しがられて客が殺到したそうです。
そしてその約420年後の2009年、伊勢のまん中の船江に「伊勢・船江温泉みたすの湯」を造りました。
今度は逆に伊勢の人に珍しがられて、毎日平均1,100人以上の方に御来店頂いております。
いつの時代も、身体の疲れやストレスをとるのに銭湯ほど、手軽でのんびり、スッキリするものはないという事なのでしょうか?