1.伊勢の風習
御存知のとおり、伊勢には朔日参り(ついたちまいり)という風習があります。
これは、明治以降に定着した風習らしいのですが、毎月1日には、無事であった1ケ月を感謝し、新しい月の無事をお伊勢様にお祈りするというものです。
私も一度、朔日参りをしたいと思い、去年9月の早朝4時に起きて出かける事にしました。その日は天気も良く、おかげ横丁の赤福さん近辺は朔日餅を買い求める人々でごった返っていました。まずこれにびっくり!
2.朔日餅
朔日餅とは、朔日参りの参拝客へのもてなし用にその月にちなんだ餅が販売されるようになったもので、毎月種類が変わるのですが、今回は萩の餅でした。
まず朔日餅の整理券をもらい、すぐ近くのすし久で朝粥を注文しました。
3.朔日粥
この朝粥が、実においしかったです。内容は、しめじのお粥にあじの干物、卵焼きとひじきの煮付けの小鉢。それに漬物が付いて結構なボリュームですが、お値段は600円とお値打ちでした。
朝粥とは、元々はすし久が最初に始めたのですが、最近では海老丸やとうふやなどそれぞれ特色のある粥や雑炊を出して人気との事。これ目当てに北勢や伊賀だけでなく名古屋からも多くの人が来るそうで、今回は愛知の尾張から来ていた学生さんのグループもいました。
朝粥で腹ごしらえをして朔日餅を買った後、早速神宮にお参りをしました。
4.朔日参り
朝まだき内宮の神域はまことに清々しく、玉砂利を踏みしめる音と五十鈴川のせせらぎの音を聞きながら久し振りにお参りという実感がわきました。本殿前で参拝し大きく息を吸い込むと、心身ともに落ち着き、伊勢神宮にお参り出来た事の喜びがこみ上げてきました。
さて帰り道、喫茶店に立ち寄ってコーヒーで一息ついても、まだ朝6時を少し回ったところです。さてどうするか・・・。
5.朔日参りと朝湯の組み合わせ
そうだ!この時間からやっている「お風呂」があれば、これは最高だ!と思いついたわけです。
昔から、朝寝、朝酒、朝湯が大好きでという文句があります。朝寝や朝酒は決して身体にいいわけではありませんが、朔日参りと朝湯は丁度よい組み合わせになるのではないか。何はともあれ、遠方よりお参りに来られた方々に喜んで頂ければと思い、早速10月よりみたすの湯では朔日風呂を始めました。
6.朔日風呂を始めて
朔日風呂を始めてから半年以上が経ち、皆様方には着実に認知されるようになり、毎月一日の早朝には玄関前で開館をお待ち頂く程になりました。
朔日参りの後は、みたすの湯の朝風呂でのんびりとお過ごしになられては如何でしょうか?勿論、朔日参りに行かない人でも、みたすの湯の朝風呂は楽しく気持ちがいいものです。