1.玄関周りのこだわり
この「伊勢・船江温泉 みたすの湯」の基本プランのポイントが、現在玄関前の駐車場にある「名もなき大樹」でした。
この大樹は、当館が建つ前にあった旧東洋紡績工場の関係者の方から「是非とも残して欲しい!」という要望がありました。
そこでこの大樹を中心にロータリーとして、玄関周りを広く大きく取る事によってゆとりある空間にしました。
さて当館の切妻屋根についてですが、これは伊勢神宮の様式が「平入り」形式であるため、これに遠慮して「妻入り」形式にする町屋が多かったという伊勢地方独特の風習があります。当館も「妻入り」形式の切妻屋根としました。
そしてこの切妻屋根に造られたシンプルな破風は、木造の良さを更に引き立て、安らぎとうるおい感をもたらす特徴があります。
又、玄関周りは、台杉、イロハモミジ、黒竹と言ったこの建物に馴染む植栽を配置しました。先日も、来館されたお客様とお孫さんが並んで玄関前で記念写真を撮っておられました。
「みたすの湯」は、「満多寿」であり、満たされる事多く、寿ぐ事多しであります。又、MidTownSquare(まちの真ん中の広場)の頭文字を取ってMTSでミタスと呼んでいます。隣の商業施設は「ミタス伊勢」とネーミングしています。
2.露天施設のご紹介
今回は「茗荷の湯」「酢桃の湯」について紹介させて頂きます。
3.茗荷の湯
茗荷(みょうが)とは、花言葉では「忍耐」を表します。男湯露天の石風呂に、この名前を付けました。
「石の上にも3年」とか「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」と言った苦節の時代を乗り切った言葉です。
勿論、辛抱したから今がある。男には苦労が付いて回ります。時間やお金や約束事など、様々なストレスがあまりにも多い昨今、是非とも「茗荷の湯」で、ただ一人眼を閉じて・・・。お過ごし下さい。
4.酢桃の湯
酢桃から連想するイメージは、甘酸っぱい初恋と言ったところでしょうか。その花は白く、実に清楚な感じがいたします。英語では「Japanese plum」と言い、北朝鮮民主主義人民共和国の国花なんだそうです。
こちらからの印象は「忠実」とか「独立」とかが連想されます。これは女湯露天の石風呂に名付けましたから男の私は入る事が出来ませんが、一度入ってみたいなぁと思う湯であります。