ひょっこりひょうたん島」のモデル、この島は岩手県の大槌町の「蓬莱島」と言われています。
これは原作者の「井上ひさし」さんが、大槌町のとなりの釜石市に住んでいたからだそうです。
さて小生、秋の日に仕事で、釜石市に出張することになり、長年想い続けた「ひょうたん島」を訪れる機会を得ました。
当日は台風あがりの気象状況が不安定な日でした。FDA(Fuji Dream Airline)で、名古屋・小牧→いわて・花巻空港行14時45分発の飛行機(ブラジルのエンブラエル社製のジェット機。小型 約80人乗り)に乗りました。
例の「御嶽山」の水蒸気爆発による噴火のことが頭にありました。そこで航路からみると、御嶽山のほぼ真上を飛行することになると思われるので、眼下の地形を注意してみていましたが、雲が多く御嶽山は確認できませんでした。
思わず空の上から、この噴火の多数の被害者にご冥福を祈りました。
さて、機長の説明によると、高度は約1万メートル、時速約920キロで風が強いから、強い揺れに注意して下さいとの事でした。ふと進行方向の右手のほぼ水平に近いところを見ると、何と雲海の中に「富士山」のみが突出した形で、頂上近くに冠雪を頂き、悠然とそびえているではありませんか。
なんという偶然かと、本当に感激しました。小生はひょうたんも好きですが、実は「趣味は富士山」というぐらい、富士に入れ込んでいます。
後で知ったのですが、この日は今年の「初冠雪」の日でありました。飛行機は時間通り「いわて花巻」に着陸し、その日の夕方6時前には、目的の釜石市に到着しました。翌日、朝一番に起き、釜石市から隣の大槌町に向かいました。大槌町には、当社の社員寮があり、早速若手の社員と共に、大槌湾の「蓬莱島」(ひょっこりひょうたん島のモデルと言われる島。面積は60坪位で、周囲全長200メートル位の本当に小さな島。)に案内しもらいました。この町のシンボルと言えるこの島は、陸地から約350メートルある防波堤でつながっているので、徒歩にて島のすぐ横まで行くことが出来ました。
「♪ ひょうたん島はどこへ行く~ ♪」という歌の文句の如く、波で流されていく程の小さな島という感じでした。
東日本大震災では大槌町は、死者不明者が1600余名であったという。町の人口約1万2千名から言えば、甚大な被害と言えます。
まだ復興整備、道半ばの状況下、ただその冥福をお祈りするしかなくその復旧、復興の歩みが「撓まず屈せず」一歩一歩進んでいくことを願わずにはいられませんでした。